NOAELからRfDを算出する手順
動物実験で化学物質の公衆衛生への影響を評価する際、米国環境保護庁(EPA)は「無観測有害効果レベル(NOAEL)」という用語を使用します。NOAEL は有害作用が観測され始める最小用量です。人間に対する安全な最大用量(Reference Dose, RfD)を推定するために、NOAEL をいくつかの不確実性係数(UF)で割ります。
計算手順
標準的な種間不確実性係数 10 で NOAEL を割ります(動物と人間の差を考慮)。
得られた値をさらに標準的な個体内不確実性係数 10 で割ります(個人差と集団平均の差を考慮)。
EPA の統合リスク情報システム(IRIS)にアクセスします。リンクは「リソース」欄にあります。
検索ボックスに化学物質名または化学式を入力し、「Go」ボタンをクリックします。
検索結果から対象の化学物質を見つけます。見つからない場合は、ステップ2の結果をそのまま RfD とします。見つかったら、Quick View 列のフォルダーアイコンをクリックし、詳細ページへ移動します。
ページ内の「Reference Dose for Chronic Oral Exposure (RfD)」という項目を探します。
「MF」列に表示されている整数をクリックすると、その修正係数(MF)の根拠が説明されたページが開きます。MF が化合物固有の生理学的特性に基づく場合は記録し、研究デザイン上の理由(例:LOAEL が設定できなかった)である場合は無視してステップ2の結果を RfD とします。
ステップ2で求めた値を、ステップ7で記録した MF で割ります。これが最終的な RfD となります。
以上の手順で、NOAEL から安全な参考用量(RfD)を算出できます。
