VIOXX(ロフェコキシブ)の副作用と撤退経緯

Vioxxは、メルク社が製造した非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)で、商品名はVioxx、一般名はロフェコキシブです。CeoxxやCeeoxxとしても販売されました。1999年に米食品医薬品局(FDA)の承認を受け、安全かつ有効な薬として慢性・急性の疼痛、変形性関節症、月経痛の治療に処方されました。しかし、長期・高用量使用に伴う予期せぬ重篤な副作用、特に心筋梗塞や脳卒中といった心血管イベントが明らかになり、2004年にメルクは自主的に市場から撤退しました。

VIGOR試験

2001年に実施されたVIGOR(Vioxx GI Outcomes Research)試験では、ナプロキセンなどの鎮痛薬と比較して、Vioxx使用者は心筋梗塞や脳卒中のリスクが有意に高いことが示されました。投与開始から約2か月後にリスク差が顕在化し、心筋梗塞のリスクはナプロキセン群の約4倍となりましたが、全死亡率に差は見られませんでした。

APPROVe試験

2004年のAPPROVe(Adenomatous Polyp Prevention On Vioxx)試験では、プラセボ群と比較してVioxx群で心筋梗塞や脳卒中のリスクが上昇していることが報告されました。心筋梗塞のリスクはプラセボ群の約2倍でしたが、死亡率の増加は認められませんでした。

その他の研究

メルクが資金提供した他の研究でも、プラセボ群に比べてVioxx使用者の心血管イベントリスクは7〜8倍に上昇する結果が示されています。

FDAの結論

2004年、FDAの分析ではVioxxが多数の患者で心筋梗塞や脳卒中を引き起こし、そのうち約40%が致命的であると結論付けられました。この結果を受け、メルクは自発的にVioxxの販売を中止しました。

その後の研究

2006年に『米国医学会誌(JAMA)』に掲載された研究では、Vioxx使用と腎臓疾患および心不整脈のリスク増加が指摘されています。

医学研究 - 関連記事