ハイムリック法の概要
歴史
1972年、ヘイムリック博士はニューヨーク・タイムズで「窒息は米国で年間3,000件以上の事故死の上位10位に入る」と報じられた記事を読んだことがきっかけでした。彼は長年、嚥下障害の研究に従事しており、1973年にシンシナティの研究所で窒息の原因を調査し始めました。1974年6月、"Pop Goes the Café Coronary"という題名の記事で、現在「ハイムリック法」と呼ばれる手技を初めて紹介しました。
窒息の危険性
ヘイムリックは、小さな物体が最も危険な窒息原因であると指摘しました。大人は食べ物の小片が喉や気管に詰まって空気の流れを遮断することが多く、子どもはキャンディ、玩具、硬貨などで窒息しやすいです。また、従来の背部叩打や指で咽頭を探る、逆さにするといった救急法は効果がなく、時に危険であると警告しました。
ハイムリック法の実施手順
まず、対象者が本当に窒息しているかを確認します。咳き込みながら首に手を当てるなどのサインが典型的です。実施手順は以下の通りです。
- 救助者は対象者の背後に立ち、両腕を対象者の腰に回す。
- 対象者を少し前傾させ、拳を作り、へその上方に当てる。
- もう一方の手で拳を握り、上向きに強く押し上げて気道から異物を除去する。
窒息の被害者
ハイムリック法が普及しても、窒息は依然として事故死の原因となっています。米国のホームセーフティーカウンシルによると、閉塞した気道が原因で毎年1,000件以上の死亡が報告されています。特に1歳未満の子どもにとっては死亡原因第1位で、全年齢層でも上位10位に入ります。
