ヒマシ(カスターオイル)種子に含まれる毒性とその影響

概要

ヒマシ(学名: Ricinus communis)は、アフリカ原産の一年草で、赤紫色の茎と星形の大きな葉を持ちます。種子は灰色・黒・マルーン・黄褐色などの斑点があり、油分が豊富ですが、同時に強力な毒性物質を含んでいます。

有毒成分

種子に含まれる主な有毒成分は、アルカロイドのリシニンとタンパク質のリシンです。特にリシンは水溶性タンパク質で、細胞内のタンパク質合成を阻害し、致死的な作用を示します。

種子の毒性

リシンは極めて毒性が高く、成人では約0.5 mg(数粒の種子)で致死、子どもでは1粒でも死亡する可能性があります。動物では、種子を噛んだり砕いて飲み込むと、6粒で馬やウシを死に至らしめます。種子がそのまま消化管を通過すれば、リシンが放出されずに済むこともあります。

種子油

種子の重量の約半分はカスターオイルで構成され、ほぼ無色で粘性の高い液体です。主成分はリシノレ酸で、少量のジヒドロキシステア酸、ステア酸、リノール酸、オレイン酸が含まれます。油自体は強いにおいと不快な味があります。

中毒症状

吸入や経口摂取後、数分から数時間で症状が現れます。嘔吐、胃痛、血性下痢、低血圧、心拍数上昇、発汗、痙攣、意識障害、昏睡、最悪の場合数日以内に死亡します。3〜5日以内に死亡しなければ回復の可能性があります。また、砕けた種子に触れるだけでも皮膚アレルギー反応を引き起こすことがあります。

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