体に対するタンニン酸の効果
タンニン酸はオークや関連樹種に自然に含まれる物質で、食品の保存料として広く利用されています。ベーカリー製品、キャンディ、アルコール・ノンアルコール飲料、肉製品、加工脂肪などに添加されるほか、外用薬の殺菌剤や収れん剤としても使用され、下痢治療に用いられることもあります。
潰瘍(口腔・食道・胃腸)
1977年に米国食品医薬品局(FDA)は、100ppm未満の食品等級タンニン酸に公衆衛生上の明確な危険は認められないと結論付けましたが、動物実験で相反する結果が得られたため、さらなる検証が必要とされています。
体重1kgあたり0.5〜2.0gの高用量を直接胃に投与した実験では、腹部病変や潰瘍が報告されています。また、ドングリが多く落ちる地域で放牧された牛は、口腔・食道・胃腸に潰瘍を起こすことがあります。
肝障害
1938年に初めてタンニン酸が肝臓に与える影響が指摘されました。33例の重度の熱傷患者の死体解剖で、他臓器に比べて顕著な肝細胞の変性・壊死が認められ、これがタンニン酸療法と関連付けられました。
1942年以降、ヒト・動物を対象とした多数の実験が行われ、熱傷患者における肝障害が再確認されました。Buis と Hartman のラット実験でも同様の肝障害が確認されています。
毒性効果
秋にドングリを摂取した牛は、タンニン酸中毒により重篤な症状を呈し、最悪の場合死に至ります。初期症状は便秘・食欲不振で、続いて水様性下痢、血性下痢、排尿・排便困難、浮腫が現れます。
出生異常
妊娠中の牛が大量にタンニン酸を摂取すると、胎児に先天性欠損が生じることがあります。WebMD は、妊娠中の女性がタンニン酸を含む経口薬や外用クリーム・ジェルを使用しないよう助言しています。
