アスベストに関する誤解と真実
アスベストは自然に存在する六種の珪酸塩鉱物で、強度・耐熱性・電気・化学的耐性が高いため、製造業や建築で長らく使用されてきました。セメントと混合したり、布やマットに織り込んだり、壁紙や屋根材にも利用されましたが、アスベストに曝露すると、稀な癌である中皮腫(メソテリオーマ)を発症するリスクが高いことが明らかになり、恐怖とともにさまざまな誤解が広がっています。
アスベストに関する誤解(防止編)
米国環境保護庁(EPA)がアスベストを全面的に禁止したと考える人が多いですが、実際には禁止されていません。EPAは規制強化を試みましたが、政権の方針により実現しませんでした。
N95マスクなどの一般的な呼吸防護具でアスベストの健康リスクを完全に防げると誤解されがちですが、これらのマスクはアスベスト繊維を十分に遮断できません。
現在はアスベストが全く使用されていないと考える人もいますが、耐火・断熱性を求める一部の工事業者は、壁材などにまだ使用しています。
中皮腫(メソテリオーマ)に関する誤解
潜伏期間が長く、50歳以上に多く見られるため「高齢者の病気」だと誤解されますが、若年層でも発症例があります。2008年には、イギリス・マンチェスター出身の28歳のリーヤ・カーヴィルさんが、幼少期に工場敷地でアスベストに曝露したことが原因で最年少の中皮腫死亡例となりました。また、同じ工場で13歳のソフィー・エリスさんも中皮腫と診断されています。
アスベスト誤情報の拡散
「アスベストに直接触れる人だけが危険」と考える人がいますが、アスベスト粉塵は空気中に長時間漂い、衣類に付着したり吸入したりするだけでも健康被害を引き起こします。また、アスベストに汚染された人と接触するだけでも、繊維が付着し危険です。
