インドネシアにおける鳥インフルエンザ(H5N1)の現状と課題
鳥インフルエンザ(H5N1)とは
鳥インフルエンザはインフルエンザウイルスA型の一種で、世界中の鳥類や一部の人に感染します。最も致死率が高いのはH5N1株で、感染した人や動物は急速に症状が悪化します。
H5N1の特徴と過去の流行
- 1959年に人への感染が10例、1997年の香港再流行時に18例が報告されました。
- それ以降、3回の大規模ヒト感染が確認され、2010年5月時点で世界で498人が感染し、294人が死亡しています。
インドネシアでの出現と拡大
H5N1は2003年に商業養鶏場の家畜で初めて確認され、すぐに全国の裏庭飼育の家禽に拡散しました。2005年夏にはヒト感染が報告され、当初の対応遅れが批判の対象となりました。
ウイルスの強毒性とワクチン問題
インドネシアで確認されたH5N1株は特に致死率が高く、2010年2月時点で同国の死亡者数は世界最高です。WHOはワクチン開発のためサンプル提供を要請しましたが、インドネシアは公平な利益配分が保証されないとして提供を拒否しています。
全国的な拡散状況
2010年5月時点で、北マルク州とゴロンタロ州を除く全33州でH5N1が確認されています。主な被害地域はジャワ、バリ、スマトラ、南部スラウェシです。
課題と障壁
資金不足により獣医療やワクチン接種、検疫体制の整備が遅れています。また、感染防止の啓発活動や緊急対応策の教育も十分に行われていません。
