UVによる廃水処理

概要

UV(紫外線)消毒システムは、微生物の増殖能力を失わせることで廃水中の病原体を不活化します。主な構成要素は水銀アークランプ、リアクター、バラストです。最適波長は250〜270nmで、特に253.7nmの単色光を放つ水銀アークランプが高い効果を示します。

リアクター内では、複数のランプが配置され、廃水がその周囲を流れます。ランプの配置には「コンタクト型」と「ノンコンタクト型」の2種類があります。コンタクト型はランプが石英管で覆われた状態で廃水に直接浸漬され、ノンコンタクト型は透明チューブの外側にランプが吊り下げられます。バラストはランプに起動電圧を供給し、一定電流を維持する制御装置です。

メリット・デメリット

  • メリット:化学薬品を使用しないため、薬品の輸送・保管・取扱いに伴うリスクがなく、環境負荷が低減します。
  • デメリット:濁度や総懸濁固形物(TSS)が高いとUV光が減衰し、効果が低下します。TSSが30 mg/L を超えると実用的ではありません。また、設備投資やランプ交換費用が塩素消毒に比べて高くなることがあります。

適用条件

  • リアクター内で十分なラジアルミキシングが確保され、全ての微生物が均等にUV光を受けること。
  • 時間経過とともにUV出力は低下するため、定期的な光強度の評価が必要です。コンタクト型では石英スリーブの汚染も光減衰の要因となります。
  • 廃水中のTSS濃度が高いほど、同等の殺菌効果を得るためにより高いUV照射量が必要です。

運転・保守

  • ランプと廃水の接触面を常に清潔に保つことが重要です。クエン酸、酢酸溶液、亜硫酸ナトリウムなどが一般的な洗浄剤です。
  • 部品交換の目安は、ランプは約12,000時間使用後、バラストは10年ごと、コンタクト型の石英スリーブは5年ごとに交換します。

コスト

UV消毒は塩素消毒に比べて初期投資やランプ交換費用が高くなる傾向がありますが、脱塩素処理を考慮すると総合的なコストは競争力があります。近年はランプ性能やシステム設計の向上により、単価は低下しています。

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