犬の噛み傷による狂犬病の症状と対策
狂犬病とは
狂犬病はウイルス性の感染症で、中枢神経系を侵します。人への感染は極めて稀ですが、犬をはじめとする哺乳類がウイルスの主な宿主です。感染は主に感染動物の唾液が傷口や粘膜に入ることで起こります。
感染しやすい動物
- 犬、猫、牛、馬などの家畜
- スカンク、アライグマ、キツネ、コヨーテ、ウサギ、コウモリなどの野生哺乳類
- 鳥類、魚類、爬虫類、両生類は感染しません
主な症状
狂犬病の症状は感染した動物や人により異なりますが、代表的なものは以下の通りです。
- 攻撃的になる、異常な興奮
- 過剰な唾液分泌(流口水)
- 恐怖感や不安定な行動
- ふらつき、歩行困難
- 嚥下困難、飲み込みづらさ
- けいれんや痙攣
- 光過敏、うつ状態(特に家畜)
症状が現れた時点で致死率はほぼ100%です。
感染経路
ウイルスは感染動物の唾液に含まれ、次のような接触で人や他の動物に移ります。
- 犬や他の野生動物に噛まれたとき
- 唾液が開いた傷口や目・鼻・口に入ったとき
異常行動をした動物の通報方法
以下のような異常行動を示す動物を見かけたら、速やかに自治体の保健所・動物管理課へ連絡してください。
- 通常は臆病な動物が人に寄ってくる、または攻撃的になる
- 目が白く濁っている、または奇妙な色の斑点がある
- 異常に速く走り回る、または普段と違う姿勢で動く
通報後は指示に従い、必要に応じて現場検査が行われます。
予防策
- すべてのペットに最新の狂犬病予防接種を実施する
- 野生動物への餌やりは控える
- 子どもに野生動物に近づかないよう教育する
- 外出時はペットをリードで管理し、無防備にさせない
もし感染が疑われる動物を発見したら、無闇に触れずに専門機関へ通報してください。
ペットが噛まれた場合の対処
ペットが狂犬病が疑われる動物に噛まれたら、すぐに獣医師に連絡し、以下の手順を踏みます。
- 現在の予防接種が有効か確認
- 必要に応じて再接種と45日間の検疫を実施
- 予防接種が未実施の場合は、法律に基づき適切な処置(安楽死等)を行う
人が噛まれた場合の対処
落ち着いて傷口を石鹸と流水で十分に洗浄し、速やかに医療機関を受診してください。医師は以下を行います。
- 狂犬病予防ワクチンと免疫グロブリンの投与
- 二次感染予防のための抗生物質投与
- 傷口の経過観察と必要に応じた追加処置
