MRSA(スーパーバグ)感染リスクを減らす方法

米国疾病予防管理センター(CDC)によると、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による感染は、毎年エイズよりも多くの死者を出しています。これらの「スーパーバグ」は、一般的なブドウ球菌が変異し、現在使用されている抗生物質の半数以上に耐性を持つようになったものです。米国人口の約25〜30%がブドウ球菌に常在していますが、感染しているわけではありません。しかし、皮膚に小さな切り傷ができるだけで、菌が体内に侵入し感染や他者への伝播が起こります。

侵入した変異菌は急速に臓器を破壊し、心不全、腎不全、肝不全、壊死性肺炎、敗血症、壊死性筋膜炎(肉食症)など致命的な症状を引き起こします。200種以上のMRSA株が確認されており、数時間で死に至らしめるものもあります。死亡率は30%とされていますが、実際は死亡原因が「敗血症」や「肺炎」などと記載され、MRSAが見落とされている可能性があります。

かつては「院内感染」のイメージが強かったMRSAですが、現在はジムや学校など、身体接触が多い公共の場でも見られるようになりました。誰もが危険から完全に免れることはできません。

MRSA感染リスクを減らす7つのポイント

  1. 細菌の変異メカニズムを理解する

    細菌は生存を目的とした単細胞生物です。抗生物質が使用されると、残存した細菌は遺伝子を変化させ、次回以降その薬剤に耐性を持つようになります。

  2. 健康な免疫システムの仕組みを知る

    免疫システムは少量の病原体にさらされることで防御力を高めます。ワクチンはこの原理を利用し、致死的な菌に備えるための「予備訓練」を行います。

  3. 抗生物質は適切に使用する

    風邪やインフルエンザなどウイルス性疾患には効果がありません。医師に細菌検査を受け、必要な場合のみ処方された通りに服用し、途中で中止しないことが重要です。

  4. 家庭用抗菌製品の過剰使用を控える

    抗菌スプレーや洗剤は、抗生物質と同様に耐性菌を作り出すリスクがあります。家族が病気のときだけ使用し、日常は普通の石鹸で十分です。

  5. 基本的な手指衛生を徹底する

    石鹸と水で手をこまめに洗うだけで、多くの細菌を除去でき、変異を防げます。

  6. 傷口はすぐに保護する

    小さな切り傷でも細菌が侵入しやすいので、清潔に洗浄し、消毒したうえでカバーし、公共の場では特に注意しましょう。

  7. 手術前にMRSA検査を受ける

    鼻腔スワブで簡単に検査でき、結果は24時間で分かります。手術時に常在菌が侵入すると感染リスクが高まるため、事前チェックが推奨されます。

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