喫煙とその危険性

米国外科医総長は1964年以降、タバコ煙が人体に与える影響について多数の報告書を発表しています。その結論は一貫して「安全な煙のレベルは存在しない」ことを示しています。喫煙者だけでなく、受動喫煙にさらされる大人や子どもも健康被害を受け、出生時の異常の原因にもなります。タバコ煙への曝露は依存症、がん、心血管疾患、呼吸器障害、そして生殖機能障害など、さまざまな疾患と直結しています。

依存症

ニコチンはタバコの中核的な依存成分です。米国保健福祉省の調査によると、初めて喫煙した人の約3割が依存に陥ります。フィルター付きや低タールといった「安全」なイメージのタバコは、禁煙を困難にさせる要因となっています。米国疾病予防管理センター(CDC)は、禁煙に挑戦した人のうち初回で成功するのは約5%に過ぎないと報告しています。

がん

タバコ煙には60種類以上の発がん性物質が含まれ、DNAを損傷させてがんを引き起こします。特に肺がんはタバコ煙が原因とされ、死亡例の80%以上が喫煙に関連しています。喉頭、食道、胃、膵臓、腎臓、膀胱なども発がんリスクが高まります。

心血管系への影響

CDCの研究は、タバコ煙が心臓病、高血圧、コレステロール上昇のリスクを2倍にすることを示しています。喫煙は血管を収縮させ、末梢への血流を低下させます。その結果、血管壁にプラークが形成され、血圧上昇や心筋梗塞、脳卒中のリスクが増大します。

呼吸器系の疾患

肺がんに加えて、タバコ煙は肺気腫や慢性気管支炎(COPD)の原因となります。肺気腫は肺胞を破壊し、酸素と二酸化炭素の交換を妨げます。慢性気管支炎は気道を狭め、過剰な粘液産生で呼吸を困難にします。いずれも呼吸不全につながります。

出生異常・生殖への影響

喫煙は男女ともに生殖能力を低下させ、受動喫煙も同様です。喫煙による高血圧は胎盤機能障害を引き起こし、胎児の発育不全につながります。低体重出生、早産、知的障害、口唇裂などのリスクが高まります。

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