熱スプレー加工におけるタングステンカーバイド粉末の危険性

熱スプレー加工で使用されるタングステンカーバイド粉末は、硬度と耐熱性に優れるため工具やスポーツ用品などに広く利用されていますが、取り扱いには健康リスクが伴います。以下に主な危険と対策をまとめます。

吸入

  • タングステンカーバイド粉末を吸入すると、ニッケルやクロムが含まれるため喘息を引き起こす可能性があります。
  • 硬質金属肺疾患(ハードメタル肺症)や、長期・短期問わず呼吸器障害のリスクがあります。
  • 高濃度のタングステンとコバルトの吸入は肺がんリスクを高めることが報告されています。
  • 粉塵を吸い込んだ場合は直ちに新鮮な空気の場所へ移動し、NIOSH承認の防塵・ミスト用呼吸保護具を使用し、医療機関を受診してください。

摂取

  • タングステンカーバイド粉末は有毒であり、誤って口に入ったり、汚れた手や飲食物から摂取すると重篤な健康被害を招きます。
  • 摂取した場合は大量の水を飲み、嘔吐を促し、速やかに医療機関へ連絡してください。

皮膚・眼

  • 粉末中のコバルトが皮膚や眼に強い刺激を与え、敏感な人はアレルギー反応を起こすことがあります。
  • 眼に入ったり皮膚に付着した場合は十分に洗い流し、症状が続く場合は医師の診察を受けてください。
  • 作業時は手袋・防護ゴーグル・全身保護服を着用し、作業後は必ず手と露出した皮膚を洗浄し、作業服は毎日洗濯または交換してください。

反応性

  • タングステンカーバイド粉末は稀に爆発性や可燃性を示すことがあります。
  • 強力な酸化剤(フッ素、三フッ化塩素、二酸化窒素、ヨウ素五フッ化物、二酸化鉛など)と接触すると激しい反応を起こし、火災や爆発の危険があります。
  • 酸やアルカリとは分離して保管し、細粒は特に可燃性に注意してください。

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