TRCは職場の健康と安全の報告で何を意味するか?
TRC(Total Recordable Case Rate)とは
TRCは「総記録事故率」の略称で、職場における事故や疾病で記録が必要とされるケースの頻度を測定する指標です。OSHA などの規制機関が定めた基準に基づき、記録対象となるケース数を総労働時間で割り、200,000 を掛けて算出します。この 200,000 は、フルタイム労働者 100 人が 1 年間に働く時間(100 人 × 40 時間/週 × 50 週)に相当し、結果は「100 人のフルタイム労働者あたりの年率」として表されます。
TRC の計算手順
- 記録対象ケース数(Total Recordable Cases):死亡、労働日数喪失、制限労働日数、職務変更・制限など、規制当局が定める記録基準を満たすケース数を集計します。
- 総労働時間(Total Working Hours):報告期間中に全従業員が働いた時間の合計です。通常勤務、残業、その他有給時間をすべて含みます。
- 計算式(Calculation):
TRC Rate = (記録対象ケース数 ÷ 総労働時間) × 200,000
この結果が「100 人のフルタイム労働者あたりの年率」となります。
計算例
ある企業で記録対象ケースが 10 件、年間総労働時間が 1,200,000 時間だったとします。
TRC Rate = (10 ÷ 1,200,000) × 200,000
= 0.0000083 × 200,000
= 1.66
この場合、TRC は 1.66 となり、100 人のフルタイム労働者あたり年間 1.66 件の記録対象事故が発生したことを示します。
TRC の活用意義
TRC は組織が安全衛生パフォーマンスを評価し、改善すべき領域を特定するための重要な指標です。TRC が高いほど、同業他社と比較して安全リスクやハザードへの曝露が大きい可能性があります。企業は業界ベンチマークと比較したり、内部目標を設定したりして、事故・疾病の頻度を低減させ、職場の安全性向上に取り組むことができます。
