回腸肛門吻合術のリスクと合併症
回腸肛門吻合術とは
回腸肛門吻合術は、小腸(回腸)の末端を肛門管に接続する手術です。潰瘍性大腸炎やクローン病などの難治性炎症性腸疾患の治療として行われます。一般的には安全で有効とされていますが、術後に起こり得る合併症があります。
主な合併症とリスク
吻合部からの漏出
最も頻度が高い合併症の一つで、症例の約10%で発生します。漏出が起こると感染、敗血症、入院期間の延長につながります。
吻合部狭窄(ストリクト)
約5%の患者で起こり、排便障害を引き起こすことがあります。狭窄は拡張術や再手術で対処します。
失禁
約10%の患者で見られ、軽度から重度まで様々です。薬物療法や食事・生活習慣の改善で管理できます。
袋炎(パウチティス)
回腸嚢の炎症で、症例の最大20%に発生します。抗生物質や食事療法で治療します。
性機能障害
手術中の神経や筋肉の損傷により、性機能に支障を来すことがあります。
その他の合併症
出血、感染、血栓、瘻孔(ろうこう)の形成などがあります。頻度は低いものの、重篤になる可能性があります。
術前のカウンセリングの重要性
手術を受ける前に、担当医とリスクや合併症について十分に相談し、理解しておくことが大切です。
