周術期における脱毛方法の種類とポイント
手術前の準備として脱毛が行われるのは、毛が細菌の温床となり、術部感染のリスクを高めるためです。近年は、抗菌洗浄で毛を残したまま手術を行う例も増えていますが、必要に応じて脱毛を行うことが推奨されています。周術期(術前・術中・術後)に実施される主な脱毛方法は以下の4種類です。
クリッピング
長い毛を短くカットし、抗菌洗浄で部位を清潔に保つだけで感染予防になることがあります。皮膚への摩擦が少なく、患者の回復も早い利点があります。電動クリッパーで広範囲を、鋭いはさみで狭い部位を処理します。
シェービング
電気シェーバーや使い捨てカミソリで毛を剃る方法は最も一般的です。しかし、皮膚が擦れて微小な傷ができやすく、術部感染のリスクが高まります。また、毛が再生すると不快感や毛嚢炎を起こすことがあります。
脱毛クリーム(ディピラトリ)
化学成分が毛のたんぱく質を溶かし、クリームを拭き取るか洗い流すだけで毛が除去できます。手術の1日前までに自己処理できる点が患者に好まれますが、処置漏れがないか看護師が確認する必要があります。
脱毛しない
近年、特に形成外科では毛の除去を必須としないケースが増えています。長い毛はクリッピングや手で引き離すだけで対応し、抗菌洗浄が徹底されていれば、毛が残っていても感染率に有意差はないと報告されています(NIH)。
