産科手術後の合併症

毎年多くの女性が産科手術、主に帝王切開を受けます。手術は妊娠・出産時の母体と胎児の安全を守る重要な医療ですが、術後に様々な合併症が起こる可能性があります。以下では主な合併症とその対策について解説します。

子宮破裂

帝王切開の傷跡は妊娠・分娩時に裂けるリスクがあります。特に上部に縦方向の瘢痕がある場合、子宮が破裂しやすく、胎児に重大な影響を与える可能性があります。こうした瘢痕がある場合は、今後の出産はすべて帝王切開が推奨されます。

傷口開大(創離)

傷口が開く、あるいは異常に開く状態を創離と呼びます。症状としては、傷部の赤みや腫れ、縫合具の外れ、傷口の縁が離れる、膿や組織の露出などがあります。これらは産科手術後に起こり得る合併症です。

感染症

帝王切開後の感染は稀で、20件の手術あたり1〜2件程度です。感染は子宮、尿路、腹腔、切開部などで起こります。感染部位に応じて抗生物質の投与や入院・点滴治療が必要となり、まれに追加手術が求められることもあります。適切に治療しないと命に関わることがあります。

神経損傷

手術時に神経が切断されることは避けられませんが、帝王切開での神経損傷はまれです。多くは自然に回復しますが、回復しない場合は感覚麻痺や筋肉痛、骨痛、皮膚の痛み、筋制御障害などが残ります。症状が長引く場合は再手術が検討されます。

膀胱・尿管損傷

稀ではありますが、膀胱や尿管が損傷することがあります。損傷は閉塞、穿孔、熱傷などが原因で、手術器具によって起こります。多くは手術中に修復され、術後1〜10日間はカテーテル留置や抗生物質投与が行われます。術後に損傷が判明した場合は追加手術が必要です。

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