胸腺切除手術の概要と主な3つの方法
胸腺切除術は、免疫系の重要な臓器である胸腺を外科的に除去する手術です。主に重症筋無力症や胸腺腫(胸腺にできる腫瘍)の治療に用いられます。胸腺の異常が症状の原因と考えられるため、手術により症状の改善が期待できます。
経胸骨(トランスステルナル)胸腺切除術
胸骨を切開して胸腺に直接アクセスする方法です。全胸骨切開(フルステノトミー)では胸骨全体を開き、手術後はステープやワイヤーで閉鎖し、胸管を装着します。最も侵襲的ですが、胸腺全体の除去が可能です。部分胸骨切開は切開幅が小さく、回復期間が短く、傷跡も小さく、胸管が不要な場合もあります。
経頸部(トランスサービカル)胸腺切除術
首の下部に小さな切開を入れ、内視鏡を用いて胸腺を摘出します。手術後は数日間ドレーンを留置しますが、疼痛が少なく回復が最も早いとされています。
胸腔鏡下胸腺切除術(トロラコスコピー)
胸側に2〜3か所の小さな切開を作り、内視鏡カメラと特殊器具で胸腺を除去します。ロボットアームを併用することもあります。切開が小さく目立たないため、傷跡が最も少ない手術法です。
