ニキビ治療の赤外線療法
概要
赤外線は紫外線のような有害な光を含まず、自然光の恩恵をすべて備えた電磁放射です。波長は可視光より長く、電波より短く、短波・中波・長波に分類されます。赤外線は皮膚の2~3センチまで浸透し、細胞の代謝を活性化させることでニキビやシワ、創傷の回復に利用されています。
赤外線療法の仕組み
赤外線は皮膚細胞のATP(アデノシン三リン酸)産生を促進します。ATPは細胞のエネルギー源であり、これによりアクネ菌の除菌や皮膚のターンオーバーが促されます。
効果実証
1450nmのダイオードレーザーを用いた研究(Jeffrey S. Dover 医師)では、19名の患者を対象に1回の照射でニキビ病変が37%減少、2回で50%、3回で83%の改善が報告されました。
治療後に紅斑や浮腫が一時的に見られましたが、24時間以内に自然に消失しました。重篤な副作用は報告されていません。
副作用と注意点
重大な副作用はほとんど報告されていませんが、稀に軽度のうつや不安、マニア(躁状態)を呈するケースがあります。目が光に敏感な方、過去に躁状態の既往がある方、光感作性の薬(抗生物質、NSAIDs など)を服用中の方、光過敏症やポルフィリアなどの皮膚・神経系疾患を持つ方は、専門医の指導のもとでのみ使用してください。
その他の利用例
赤外線療法はスポーツ障害の回復、糖尿病性創傷の治癒、アンチエイジング、疼痛管理にも応用されています。ニキビ治療においては、非侵襲的で痛みがほとんどなく、比較的安全な選択肢とされています。
