定義・原因
古代中国の医師たち(神農氏)は、肥満は不適切な食生活、運動不足、精神的要因が重なって起こると考えていました。漢方では、過剰な甘い食べ物で脾臓が傷つき、老廃物が痰や脂肪として体内にたまると捉えます。したがって、肥満の根本は脾臓や消化機能の乱れにあるとされ、これを整えることが治療の第一歩です。
原則
まず胃のバランスを回復させ、脂肪の生成を抑えることが基本です。血液や気の巡りを良くし、胸部の痰を除去し、肝臓・胆のうの脂肪を分解する薬草や食材を用います。また、体内の湿気(湿邪)を排除するために、利尿作用のある食品を取り入れることが推奨されます。
食事法
漢方食は、肥満で乱れた体の調和を取り戻すことを目的とした食材と薬草を組み合わせます。代表的なものは以下の通りです。
- 山楂(さんざ)や大根:胃液の分泌を促し、胃内の脂肪を分解
- 当帰(とうき)や赤セージ根、三七(さんしち):血流を改善し、滞りがちな循環を活性化
- ニラや陳皮(みかんの皮):胸部の詰まり感を和らげる
- ヨモギやウコン:肝臓・胆のうの滞りを解消
- インドのパン(チャパティ)や大黄(だいおう):利尿作用で余分な水分を排出し、大腸のバランスを整える
考慮点
漢方ダイエットは、健康的な食事や適度な運動を置き換えるものではありません。体内の血液・臓器・機能を健やかに保つことを目指す、総合的なアプローチの一部です。短期間で結果を求めるのではなく、患者自身が生活習慣の改善に取り組む姿勢が重要です。数千年の歴史が裏付ける漢方の知恵は、現代の減量法とは異なる、持続可能な方法を提供します。
