中国式カッピング療法の概要と技術
カッピングの仕組み
中国のカッピングは、胸部や肺の詰まり、ひどい咳などの「瘀血(うけつ)」を取り除くために古くから用いられてきました。従来は4オンス程度の小さな鐘形ガラス杯を使用し、火で加熱して内部の酸素を抜き、真空状態を作ります。杯が皮膚に当たると急速に冷却され、皮膚が吸い込まれます。背骨の左右に2列、計8〜12個の杯を配置し、約20分間保持します。施術後には円形の痕が数日残りますが、これは焼けたわけではなく、カッピングが行われた証拠です。
カッピングと指圧の併用
近年はカッピングと指圧を組み合わせた「グライディング」療法が広まっています。まず皮膚にオイルを塗布し、杯が滑らかに動くようにします。その上で杯を加熱・真空状態にし、背中に置いたまま軽く移動させることで、指圧の刺激とカッピングの吸引効果を同時に得られます。
その他のカッピング技術
従来のガラス杯に加えて、竹製やプラスチック製のカップ、さらに機械式のポンプで真空を作る装置が導入されています。これにより吸引力の調整が容易になり、施術時間も短縮できます。中国の多くの医療機関では、今でも伝統的な竹カップが使用されており、近代医療が届きにくい地域で根強く支持されています。
