中国におけるハーブの利用法
中国では先史時代からハーブが利用されてきました。薬用としてだけでなく、料理の香味付けとしても重宝されています。多くの場合、料理に使われるハーブと薬用ハーブは同一であり、相互に活用されています。
中国医学の概要
中国医学の根底にあるのは「気」の操作とバランスです。気はすべての生き物に宿る生命エネルギーで、経絡(経路)を通じて体内を巡ります。気の状態は「熱」「温」「涼」「寒」や、陰陽のバランスで表現され、これらの不均衡が身体の不調や病気の兆候となります。中国のハーブは気を整え、バランスを回復させることを目的としています。
熱い気(Hot Chi)に適したハーブ
気が過度に熱い場合は、温和な気よりも強力で多量のハーブが必要です。代表的な冷却ハーブには、つぼみ(フジバカマ)、甘草(かんぞう)、栀子(ジキ)、牡丹(ぼたん)などがあります。熱い気は、尿トラブル、腎結石、胆石、肥満、皮膚疾患などと関連しています。
温かい気(Warm Chi)に適したハーブ
温かい気は熱い気に似ていますが、関連する疾患は異なります。アレルギーから多発性硬化症までの自己免疫疾患は、温かい気に起因すると考えられます。熱い気と同様のハーブが処方されますが、過度に冷やしすぎないよう注意が必要です。
涼しい気(Cool Chi)に適したハーブ
涼しい気を温める代表的なハーブは高麗人参(パナックス・ジンセン)です。先史時代から涼しい気による様々な病状、特に肝臓の不調に用いられてきました。温める効果が強いため、少量で十分です。
寒い気(Cold Chi)に適したハーブ
寒い気は閉塞した気とされ、痙攣や皮膚疾患を引き起こします。高麗人参に加えて、シトラス系エキスや香附(シャンフ)なども寒い気を温めるために頻繁に使用されます。
陰が弱い(Weak Yin)場合のハーブ
陰が弱いと、かゆみ、常に空腹感、慢性咳などの症状が現れます。高麗人参、菊、黄耆(オウギ)や黄耆根(アストラガルス)などが陰を補い、強化するために処方されます。
陽が弱い(Weak Yang)場合のハーブ
陽が弱いと、食欲不振、倦怠感、失禁、辛い食べ物への渇望などが見られます。生姜、当帰(トウキ)、黄耆、白芍(バイシャオ)などが陽を補うために用いられます。
