甘草茶の効能と注意点
甘草(リコリス)は古くから食品や薬として利用され、風邪から肝疾患まで幅広く用いられてきました。研究で裏付けられた効能もありますが、代替医療で用いられる一部の効能はまだ十分に検証されていません。
胃潰瘍
甘草茶は胃潰瘍の改善を目的に飲まれることがあります。メリーランド大学医学センターの動物実験では、アスピリンを甘草で被覆したラットの潰瘍が50%減少しました。また、100名の患者を対象に6週間甘草根エキスを投与した試験では、22名の潰瘍が完全に消失し、90%の患者で何らかの改善が認められました(Izzo Borrelli, Phytotherapy Research, 2000)。ミシガン大学の推奨する一般的な摂取量は、½オンス(約14 g)の甘草根を1パイント(約470 ml)の水で煮出し、成人は1日2〜3杯(約200〜300 ml)を目安に飲むことです。
感染症・免疫・神経への効果
甘草はウイルス性肝炎の炎症緩和や口内炎の改善に利用され、喉の痛みを和らげ、消化管の修復を助けます。また、去痰作用があり、血糖値の調整、血液のデトックス、軽度の下剤効果、ストレス軽減、頭痛緩和、インターフェロン生成促進(免疫強化)など多岐にわたります。そのため、HIV感染、花粉症、肝炎などの補助療法として甘草茶が用いられることがあります。
副作用と注意点
甘草茶には有益な効果がある一方、過剰摂取は副作用を引き起こす可能性があります。研究によれば、過剰な甘草は男性のテストステロン合成を阻害したり、コルチゾールが腎臓や肝臓に蓄積して機能障害を招くことがあります。ミシガン大学とメリーランド大学の医療機関は、長期間の大量摂取が血圧上昇やむくみ、最悪の場合心筋梗塞につながる恐れがあると警告しています。
平均的な摂取量でも、筋肉のしびれや四肢の痛みを訴える人がいます。心不全、心疾患、むくみ、高血圧、糖尿病、腎臓・肝臓疾患の既往がある方、妊娠・授乳中の女性は甘草茶の摂取を控えるべきです。
甘草は経口避妊薬、インスリン、下剤、利尿薬などと相互作用することがあるため、服用中の薬がある場合は医師に相談してください。
