ジギタリスと子どもたち

歴史

1775年、イギリスの医師ウィリアム・ウィザリングは、ジギタリス(デジタリス)がむくみ(ドロップシー)治療に有効な成分であることを発見しました。10年にわたる試験と、12人の子どもを対象とした研究を経て、彼は『ジギタリスとその医療利用に関する報告』を出版しました。現在、ジギタリスは心不全患者の心拍を強化・調整する薬として広く処方されています。


識別方法

ジギタリスは2年草で、6月から9月にかけて長い筒状の花を咲かせます。高さは約60~120センチメートル。1年目は葉がロゼット状に集まり、2年目に花茎が伸びます。花色は紫、ピンク、黄、白など種によって様々です。北米太平洋岸北西部の庭や道路脇、乾燥した牧草地、岩壁などで自然化しています。


毒性

ジギタリスは心臓に作用する強力なグリコシドですが、同時に極めて毒性が高いです。花、葉、種子すべてが有毒で、燃焼時の煙を吸い込んでも中毒を起こすことがあります。米国毒物管理センター(AAPCC)は、1985年の調査で幼児のジギタリス中毒の80%が祖父母の薬を誤って飲み込んだことによると報告しています。


中毒症状

ジギタリス中毒は曝露後すぐに症状が出るとは限らず、数時間から数日遅れて現れることがあります。主な症状は吐き気、嘔吐、眠気、頭痛、混乱です。急性中毒は明らかですが、慢性中毒は視覚異常など微妙な変化として現れます。カリフォルニア大学アーバイン校医学部小児救急医学部長のKown博士によれば、子どものジギタリス中毒は誤った投与量や偶然の摂取が主な原因です。


予防と注意点

子どものジギタリス中毒はほとんどが偶発的です。家庭内では薬をしっかりと密閉し、子どもの手の届かない場所に保管することが重要です。室内でジギタリスを育てる場合も、子どもが触れたり口に入れたりしないよう高い位置や閉ざされた場所に置きましょう。また、屋外で遊ばせる際は、子どもがジギタリスに近づかないよう目を離さないことが大切です。

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