ジンジャールートの体への効果とは?
ジンジャー(Zingiber officinale)はインド、アジア、 西アフリカ原産の多年草です。料理や薬用に利用されるのは地下茎(根茎)で、古代から民間療法で広く用いられてきました。特有の香りと味は、ジンゲロール、ショガオール、ジンゲロンといった揮発性オイルがもたらします。
乗り物酔いの軽減
乗り物酔いの症状(吐き気、発汗、めまい、倦怠感、嘔吐)を和らげる効果が古くから知られています。米国生理学誌(American Journal of Physiology)284巻3号の研究では、ジンジャー摂取により吐き気感が有意に減少し、回復時間が短縮されました。市販の制吐薬は効果が高いものの、口渇や倦怠感といった副作用があるため、自然なジンジャーが好まれます。
偏頭痛の治療
偏頭痛は原因不明で数時間から数日続くことがあります。頭部やこめかみ付近の激しい脈打つような痛みが特徴で、明るい光や急な動き、騒音で悪化します。1990年7月のJournal of Ethnopharmacologyの症例研究では、1日4回600 mgのジンジャーと生姜の摂取により、発作の頻度と強さが著しく減少したと報告されています。
炎症の軽減
ジンジャー根エキスは関節リウマチや潰瘍性大腸炎などの炎症性疾患に有効です。2001年11月のArthritis & Rheumatismに掲載された研究では、ジンジャー錠剤の摂取が変形性関節症患者の疼痛を鎮痛薬と同等に軽減することが示されました。さらなる大規模臨床試験が必要ですが、抗炎症作用は期待されています。
風邪の緩和
ジンジャーは胃腸や全身の痛みを和らげるため、風邪の家庭療法としても人気です。薄切りにしたジンジャーを熱湯で煮出してジンジャーティーにすると、独特の味と香りで心地よく、蒸気が鼻腔を潤し、温かい液体が喉の痛みをコーティングします。ジンジャー配合のハーブ製剤も市販されています。
理論・仮説
ジンジャーが喘息の改善、コレステロール低下、胃潰瘍治療、高血圧緩和、化学療法の副作用軽減、心疾患予防、がん予防に効果があるという仮説は多数あります。実験室レベルの研究は行われていますが、決定的な結論には至っておらず、さらなる研究が求められています。
摂取方法
ジンジャーは形態によって用途が異なります。粉末は胃のむかつきや消化不良、吐き気に使用し、成人は1回250 mg~1 gを1日3~4回、最大4 gまでが目安です。関節痛にはジンジャーオイルを局所に塗布し、布やタオルに新鮮な根を包んで圧迫する方法もあります。頭痛や月経痛には、数片を細かく刻んで沸騰した水に数分浸し、ジンジャーティーとして1日2~3回飲むのが推奨されます。
