ヒトの疥癬(かいせん)
疥癬(かいせん)は、ヒトの血液で生活するダニ(Sarcoptes scabiei)が皮膚の表皮層に潜み、激しいかゆみと発疹を伴う高度に感染力の強い皮膚疾患です。全世界の年齢・人種を問わず発症し、誰でも感染する可能性があります。
原因
疥癬はSarcoptes scabieiというダニが原因です。体温の高い人間の皮膚に引き寄せられ、雌ダニが皮膚下にトンネルを掘り卵を産み、糞を残します。感染は主に直接的な皮膚接触で広がりますが、衣類・寝具・個人用品の共有でも伝染します。
症状
夜間に特に強くなる激しいかゆみが主症状です。かゆみとともに、指間、手首・肘、男性の陰茎、女性の乳輪周辺、臀部やウエストラインなどに小さな赤い丘疹や水疱状の帯状発疹が現れます。
診断
医師は皮疹の形状と分布から疥癬を疑います。必要に応じて皮膚スクレイピング(ミネラルオイルで患部を処理し、スカルペルでサンプルを採取)やインクテスト(インクでトンネルを染め、暗線として確認)を行い、ダニや卵の有無を確認します。
治療
疥癬は医師の処方薬で完治します。ダニと卵を殺すための外用薬(ペルメトリン、イベンモクスなど)が主に使用されます。かゆみ緩和のために、市販のヒドロコルチゾンクリームや抗ヒスタミン薬(ベナドリル)を併用することがありますが、根本治療は処方薬が必要です。
予防
感染者との直接的な皮膚接触や衣類・寝具の共有を避けることが最も効果的です。家族や同居人が感染した場合、症状の有無に関わらず全員が同時に治療を受けることが推奨されます。潜伏期間は2〜6週間でかゆみが出ることがありますが、再感染の場合は1〜4日で症状が現れます。
