神経膠腫(グリオーマ)とは
概要
- 神経膠腫は脳に発生する腫瘍で、主にグリア細胞からなる悪性腫瘍です。一次性脳腫瘍の約半数が神経膠腫とされています。腫瘍の種類は、関与するグリア細胞や発生部位により、星状細胞腫、上衣腫、脳幹膠腫などに分類されます。低悪性度(低グレード)は増殖が遅く、高悪性度(高グレード)は急速に成長します。原因は未解明です。
症状
- 頭蓋内圧上昇による頻繁な頭痛や嘔吐、四肢のしびれ、バランス感覚や歩行障害が見られます。既往歴のない新たな発作(痙攣)も神経膠腫の兆候です。腫瘍の部位により症状は異なり、例として視神経膠腫は視力低下を引き起こします。
診断
- 症状と身体所見から脳腫瘍が疑われた場合、CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)による画像検査が行われます。MRIは特に高精度で小さな腫瘍の位置を特定できます。
治療
- 手術は腫瘍の位置が安全に切除できる場合に選択されますが、脳幹や重要部位にある場合はリスクが高く手術が困難です。放射線療法は腫瘍細胞の破壊に有効で、標準的な放射線治療やガンマナイフによる定位放射線手術が用いられます。これにより正常組織へのダメージを最小限に抑えられます。化学療法も一部のケースで併用されます。
留意点
- 神経膠腫は頭蓋内という限られた空間で増殖するため、周囲の正常脳組織を圧迫・侵食しやすく、腫瘍のサイズと部位が予後に大きく影響します。特に脳幹膠腫は呼吸や心拍など生命維持機能を司るため、手術が困難で治療選択肢が限られ、予後が不良となりやすいです。
