ガンマ線に曝露すると髪が抜けるのはなぜですか?
フランスの物理学者アンリ・ベクレルが1896年に発見したガンマ線は、ウランなどの不安定な放射性物質から放出されます。光速に近い速度で高エネルギーを持ち、人体組織を含む多くの物質を透過します。
放射線の影響
ガンマ線は体内を高速で通過し、細胞や組織をイオン化して構造を永久的に変化させます。この細胞損傷が放射線障害を引き起こし、脱毛などの症状が現れます。髪の毛が抜けるのは、かなり強い被曝が必要です。
脱毛のメカニズム
中程度から重度のガンマ線被曝が脱毛を引き起こします。被曝量は「グレイ(Gy)」という単位で測定されます。メイヨークリニックによると、2〜6 Gyの被曝では1〜4週間以内に症状が出始め、8〜10 Gyの非常に高い被曝では即座に脱毛が起こります。チェルノブイリ事故のように放射性降下物に近接した場合は、重度の被曝状況に該当します。一方、X線や医療用の診断検査で使用される放射線は、脱毛を引き起こすほどの量ではありません。
考慮すべき点
私たちは日常的に食物や水を通じて微量のガンマ線を摂取しています。特にカリウムを多く含む食品は放射性カリウムの供給源です。さらに、医療用核医学や工業プロセスで使用されるコバルト‑60やセシウム‑137などの人工放射性核種も被曝の原因となります。内部・外部のガンマ線は健康への懸念材料ですが、食品に含まれる放射線量は極めて低く、脱毛を引き起こすほどの影響はありません。
