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がん患者に対するアート・セラピー(絵画療法)

アート・セラピーは、絵を描くことを含む代替医療の一形態で、がん患者の痛みや感情的外傷への対処を支援します。

歴史

  • 1922年に出版された『精神疾患者の芸術性』で、感情と創作活動の関係が提唱されました。1940年代には精神分析家が無意識と芸術の関係を研究し、1958年にハナ・クヴィアトフスカが家族療法に芸術を取り入れました。2001年時点で米国アート・セラピー協会は4,500人以上の会員を有しています。

根拠

  • 米国がん協会は「多くのアート・セラピストは、創作行為が脳波パターンや脳内化学物質に影響を与える」と述べています。アート・セラピーは化学療法や従来の心理療法と併用して効果を高めることが期待されます。

効果

  • 絵を描く創作行為は、痛みのある医療処置から患者の注意をそらす手段となります。また、抑圧された感情の放出により不安が軽減され、特に子ども患者は言葉にできない思いを絵で表現できるため、治療者は患者の内面をより深く理解できます。

課題

  • 臨床的には肯定的な報告があるものの、アート・セラピーの効果を裏付ける具体的な科学的エビデンスは不足しています。ただし、訓練されたセラピストと共に行う限り、感情が表面化する以外の危険はほとんどありません。

事例

  • キャシー・A・マルキオディは著書『アート・セラピー・ソースブック』で、卵巣がん患者がインク描画で「渦に巻き込まれた女性」という抽象画を制作した例を紹介しています。化学療法による脱毛でターバンを巻く患者は、絵を通じてがんや治療の影響について家族や友人に伝えにくい感情を表現し、再発に向き合う生活変容の話し合いのきっかけとなりました。

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