脊髄シュワノーマ(神経鞘腫)の概要と治療

シュワノーマ(神経鞘腫)とは

シュワノーマは、脊髄を取り巻く神経の保護鞘(ミエリン鞘)を形成するシュワン細胞から発生する腫瘍です。良性がほとんどですが、約2.5%が悪性(がん)になるとされています。

発症と病理

シュワン細胞は神経を包むように成長し、ミエリン鞘を作ります。腫瘍が形成されると、これらの細胞が増殖して鞘組織を中心に腫瘍塊を作ります。脊髄周囲に腫瘍ができるケースは稀です。

主な症状

  • 進行性の背部痛(安静時や寝ているときにも悪化)
  • 脊髄神経の圧迫に伴うしびれ、感覚低下、筋力低下
  • 下肢への放散痛や麻痺
  • 尿・便失禁や下肢の感覚消失などの排泄障害

これらの症状が現れたら、早急に医療機関を受診してください。

診断

医師はまず神経反射、筋力、感覚、歩行状態などの身体検査を行います。その後、以下の画像検査や組織検査で確定診断を行います。

  • MRI(磁気共鳴画像)
  • CTスキャン、X線
  • 必要に応じて腫瘍の生検(組織検査)
MRI画像
MRI検査例

手術療法

腫瘍が脊髄を圧迫している場合、外科的に腫瘍を除去します。できるだけ腫瘍本体と周囲の正常組織を除去し、悪性の場合はがん細胞の拡散を防ぎます。腫瘍が大きい場合は、放射線や化学療法と併用することがあります。

放射線治療

放射線は高エネルギーX線ビームでがん細胞を直接破壊します。手術前に腫瘍を縮小させる目的や、手術後の残存腫瘍の制御、圧迫症状の緩和に使用されます。

放射線治療装置
放射線治療装置内部

化学療法

化学療法は薬剤を用いてがん細胞の増殖を抑制します。点滴や経口投与で行い、単独で使用することも、手術・放射線と併用して残存がん細胞を除去したり、腫瘍縮小や症状緩和を目的とします。

化学療法
化学療法実施中の患者

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