PSA検査結果に関する課題

PSA(前立腺特異抗原)は前立腺細胞が自然に産生するタンパク質で、血液中に存在します。米国食品医薬品局(FDA)は前立腺がんのスクリーニング手段としてPSA検査を承認していますが、検査結果には様々な課題があります。

PSAに影響を与える状態

良性前立腺肥大(BPH)は加齢男性に多く見られ、前立腺が過剰にタンパク質を産生して肥大します。膀胱を圧迫し頻尿などの症状が現れますが、がんではありません。BPHと前立腺がんは同時に存在することがあります。また、前立腺炎や重い運動(例:芝刈り機の使用)でもPSA値は上昇します。検査方法によりラボ間で数値に差が出ることもあります。

PSAレベル

平均的なPSAは4.0 ng/mLですが、がんはそれ以下の値でも見つかります。Mayo Clinicによると、血中のPSAは「遊離型」と「結合型」の2種類に分かれ、遊離型が低く総PSAが高いとがんの可能性が高まります。突然の上昇も警戒サインです。2004年のNEJMの大規模研究では、PSA≤4.0 ng/mLの男性でも15%ががんと診断され、4.0〜9.9 ng/mLの男性では25〜35%ががんでした。

問題点

PSA検査は偽陽性(高値でもがんがない)や偽陰性(正常値でもがんがある)を生むことがあります。偽陽性の場合、追加の検査や生検が必要となり、費用負担や不安が増大します。偽陰性ではがんの診断が遅れ、腫瘍が成長する時間が与えられます。また、PSA上昇により過剰診断が起こり、Mayo Clinicの報告では、検出された腫瘍の29〜44%が一生症状を呈さないとされています。

リスク

PSA検査でがんが見つかり、生検や治療が行われると、失禁、排便障害、勃起不全、最悪の場合は死亡といった副作用が生じます。早期発見は予後に不確実性をもたらし、治療の必要性と副作用のバランスは議論の余地があります(Mayo Clinic)。

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