前立腺肥大の病態生理とは?

概要

前立腺肥大(Benign Prostatic Hyperplasia、BPH)は、前立腺が非がん性に拡大する状態です。50歳以上の男性に一般的で、60歳を超える男性の半数以上が何らかの症状を経験するとされています。

症状

前立腺が拡大すると尿道が圧迫され、排尿に以下のような問題が生じます。

・排尿開始が遅れる
・尿流が弱くなる
・間欠的に尿が出る
・尿が垂れ流しになる
・膀胱が完全に空かない
・頻尿(特に夜間)
・尿意が急に強くなる
・排尿できないことがある

原因とリスク要因

BPHの正確な原因は不明ですが、加齢に伴うホルモンバランスの変化が関与すると考えられています。テストステロンなどの男性ホルモンが減少し、エストロゲンが相対的に増加することで前立腺が肥大しやすくなります。

その他のリスク要因は以下の通りです。

・家族歴がある
・肥満
・糖尿病
・心疾患
・高血圧

病態生理

BPHの病態は完全には解明されていませんが、主に次の3つのメカニズムが関与すると考えられています。

間質細胞の増殖:間質細胞が増えて細胞外マトリックスが過剰に産生され、前立腺組織が拡大します。
炎症:慢性的な炎症が組織を損傷し、瘢痕化が進むことで肥大を助長します。
平滑筋トーンの変化:平滑筋の機能不全により尿流制御が乱れ、排尿障害が起こります。

治療法

症状の重症度に応じて以下のアプローチが選択されます。

経過観察(Watchful waiting):軽度の症状なら定期的に経過を観察し、必要に応じて介入します。
薬物療法:前立腺平滑筋を弛緩させ尿流を改善する薬が使用されます。
外科手術:症状が重く薬が効果を示さない場合、前立腺の一部または全体を除去する手術が検討されます。

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