甲状腺がんのステージと特徴

甲状腺は頸部の下部に位置する内分泌腺で、代謝を調節するホルモンを産生します。異常細胞が増殖すると甲状腺がんが発生し、主に4つのタイプに分けられます。がんのステージは病期の進行度を示し、治療方針の決定に重要です。

乳頭状および濾胞性甲状腺がん

全体の約70%を占める乳頭状がんは、放射線被曝後に甲状腺組織内に腫瘍が形成されることが多く、通常は甲状腺周辺に留まり、外科手術で高い治癒率が期待できます。濾胞性がんは全体の約15%で、血流を介して肺や肝臓へ転移することがありますが、依然として治癒可能です。両タイプはステージ分類の基準がほぼ同じです。

髄様および未分化(無形成)甲状腺がん

髄様がんは散発性(片側)と家族性(両側)に分かれ、腫瘍の大きさでステージが決まります。腫瘍径が1.3cm未満ならステージI、1.3〜3.8cmならステージII、リンパ節転移が認められればステージIII、遠隔転移がある場合はステージIVです。未分化がんは極めて稀で、非常に速く増殖し転移するため予後が悪いです。

ステージ I・II

乳頭状・濾胞性がんでは、病変が甲状腺内に限局している場合がステージI・IIに該当し、外科手術で治療可能です。45歳以下の患者で近傍リンパ節に転移があっても、ステージI・IIに分類されます。

ステージ III

腫瘍径が4cmを超える、または甲状腺外へ軽度に広がり気管支近くのリンパ節に転移した場合がステージIIIです。45歳以下の患者では、血管や頸部組織への浸潤がない限り、予後は依然として比較的良好です。

ステージ IV

がんが骨や肺など遠隔臓器へ転移した状態をステージIVと呼びます。乳頭状がんは主にリンパ節へ転移しやすく、遠隔への拡散は少ないのに対し、濾胞性がんは血流を介して全身へ広がる可能性があります。

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