悪性高熱症(MH)とは?5歳の少年に見られる症状と対策
悪性高熱症(MH)とは
悪性高熱症は、手術や診療時に使用される特定の薬剤に対して、遺伝的に過敏に反応する稀な疾患です。体温の急上昇や筋肉の異常な硬直など、生命を脅かす症状が短時間で現れます。
主な症状
以下の症状が同時に、または急速に現れることがあります。
- 体温の急激な上昇
- 筋肉の硬直(特に顎や全身)
- 心拍数の増加
- 大量の発汗
- 呼吸困難
- 吐き気・嘔吐
- 意識障害や混乱
- けいれん
原因となる薬剤
MHを引き起こす主な薬剤は次のとおりです。
- 筋弛緩薬:スキシニルコリン(Succinylcholine)
- 揮発性吸入麻酔薬:セボフルラン、イソフルラン、デスフルランなど
これらの薬剤が投与されると、筋肉の代謝が異常に亢進し、上記の症状が急速に進行します。
診断と予防
家族歴にMHの既往がある場合は、手術前に必ず医師へ伝えましょう。遺伝子検査やカフェインテストなどで感受性を確認できます。
治療と対処法
症状が出たら速やかに以下の処置が必要です。
- 麻酔薬の投与を中止し、酸素投与を開始
- 特異的な拮抗薬であるジチオシアネート(Dantrolene)を投与
- 体温管理:冷却シートや氷水浴で体温を下げる
- 循環・呼吸管理:必要に応じて人工呼吸や血圧の維持
適切な治療が行われれば、予後は改善しますが、迅速な対応が不可欠です。
