軽度認知障害(MCI)とは?アルツハイマー前段階の概要

アルツハイマー病が顕在化する前に、多くの人が軽度認知障害(MCI)という状態を経験します。MCIは、年齢だけでは説明できない記憶力や思考力の低下が見られるものの、アルツハイマー病ほど重篤ではありません。

原因

軽度認知障害(MCI)の正確な原因はまだ解明されていませんが、脳内の以下の変化が関与していると考えられています。ベータアミロイドというタンパク質が蓄積したプラーク、タウタンパク質がねじれたタングル、記憶に関わる海馬の萎縮、脳卒中、そしてパーキンソン病でも見られるレヴィ小体などです。

症状・影響

MCIの人は、年齢だけでは説明できない程度の記憶力低下や思考力の低下が見られます。また、うつ症状、イライラ、不安、攻撃的行動、無関心などの情動変化も報告されています。

特徴

米国国立老化研究所(NIA)によれば、MCIを抱える人は、そうでない人に比べてアルツハイマー病へ進行するリスクが高いことが示されています。

経過

メイヨークリニックの報告では、MCI患者の約50%が5年以内にアルツハイマー病へと進行するとされています。

治療法

MCI自体の根本的な治療法はまだありませんが、高血圧やうつ病などの合併症を適切に管理することで症状の改善が期待できます。また、アルツハイマー病治療薬であるドネペジルを使用した研究では、認知機能の低下が遅れる可能性が示唆されています。

認知症 - 関連記事