アルツハイマー病の進行と症状

アルツハイマー病の進行

中等度から重度にかけて認知機能が急激に低下します。遠い過去の出来事は思い出せても、数分前の出来事は思い出せません。知っている顔は認識できても、配偶者や子ども、介護者の名前を忘れがちです。衣服の着脱やトイレの利用といった日常生活動作は介助が必要となり、失禁が頻繁に見られます。人格の変化も顕著で、攻撃性、妄想、幻覚が現れ、家族を「偽物」と非難することもあります。徘徊や迷子になるケースも多く、手をもじもじさせるような強迫行動が見られます。この段階では、安全確保のために日常的な介護が不可欠です。

公共の場での課題

中等度・重度になると、患者は不適切な性的接近を示すことがあり、プライベートな場所へ誘導する必要があります。また、服を脱いだり、店で支払いを忘れたりと、無意識の「万引き」行為が起こることがあります。

アルツハイマー病の最終段階

最終段階では24時間体制の介護が必要です。環境刺激に反応せず、言語表出もほとんどなく、発語があっても聞き取りにくいことが多いです。歩行は不可能で、座位の維持にも介助が必要です。失禁は重度となり、カテーテルが必要になることもあります。嚥下障害により誤嚥性肺炎が起こりやすく、食事が取れない患者もいます。

介護支援を求めるタイミング

初期段階では自宅での介護が可能でも、病状が中等度・重度に進行すると、患者を自宅に残すことが本人や介護者の利益にならない場合があります。メイヨークリニックの専門家は、介護者自身の健康や生活の質が損なわれていないかを判断基準にすることを推奨しています。睡眠不足や仕事喪失、家事ができないなどの負担が増大し、失禁、攻撃性、偏執、徘徊といった症状が管理困難になることがあります。階段の昇降やトイレ利用が危険になる場合や、転倒・誤嚥・体重減少が見られたら、専門施設への入所を検討すべきです。

家族や友人への支援

介護者は最終的に、患者を専門施設に入れるか、自宅での安全を確保できないかの選択を迫られます。アルツハイマー協会は24時間対応のヘルプライン(800-272-3900)で危機時の相談や施設紹介を行っています。また、同協会のウェブサイト(alz.org)では、地域のサポートグループを検索できるインタラクティブマップを提供しています。

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