CASPAR基準とは? 乾癬性関節炎の診断基準を解説

CASPAR基準とは

2006年に策定された「Classification Criteria for Psoriatic Arthritis (CASPAR)」は、乾癬性関節炎(PsA)の診断精度を高めるための基準です。臨床所見と検査結果を組み合わせて評価します。

CASPAR基準の項目

診断には以下の8項目が用いられ、うち3項目以上が該当すればPsAと判定されます。

  • 炎症性関節炎の存在:腫脹または圧痛のある関節が1つ以上あることが最も重要です。
  • 乾癬の証拠:過去の既往、現在の皮膚症状、爪の変化、または家族歴のいずれか。
  • リウマチ因子(RF)の陰性:RAで陽性になることが多い血清検査ですが、PsAでは通常陰性です。
  • 抗CCP抗体の陰性:同様にRAで陽性になることが多く、PsAでは陰性が多いです。
  • 仙腸関節炎(サクロイリタス):X線やMRIで確認できる脊椎底部の関節炎。
  • 指(趾)炎(ダクチリティス):指や足の指全体が腫れる状態。画像診断で評価。
  • 腱付着部炎症(エンテシス炎):腱や靭帯が骨に付着する部位の炎症。画像で確認可能。
  • PsA特有の軽度放射線所見:関節侵食、関節間隙狭小、骨棘形成、関節癒合(アンキロシス)など。

診断のポイント

上記の項目のうち、炎症性関節炎乾癬の証拠は必須ではありませんが、他の項目と組み合わせて3つ以上が認められればCASPAR基準を満たします。これにより、リウマチ性関節炎や他の関節炎との鑑別がしやすくなります。

留意点

CASPAR基準は完璧ではなく、すべてのPsA患者を捕捉できるわけではありません。しかし、臨床現場での診断補助ツールとして有用であり、他疾患との区別に役立ちます。

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