小児低カルシウム血症について
小児低カルシウム血症は、血液中のカルシウム濃度が不足する状態です。カルシウムは筋肉や心臓の正常な機能、骨の成長に不可欠です。主な原因は母体の糖尿病、感染、早産、特定の薬剤、ビタミンD欠乏(特にビタミンDサプリメントを与えない母乳育児)などです。
タイプ
小児低カルシウム血症は発症時期と原因により分類されます。早期型は生後3日以内に起こり、原因は不明なことが多いです。一方、遅発型は生後5〜10日目に起こり、特にリン酸塩が高いミルクや粉ミルクの過剰摂取が関与します。
原因
早期型の原因は明確でないことが多いですが、遅発型はリン酸とカルシウムのバランスや副甲状腺ホルモンの機能異常が関与します。早産児や低体重児は副甲状腺が未成熟であるためリスクが高く、母親が糖尿病の場合も同様です。
症状
症状は軽度で見過ごされがちですが、主な症状は神経筋興奮性の亢進です。口や足指、足先のしびれ・チクチク感、筋肉痙攣、特に手のこむら返り(カルシウム痙攣)があります。重症例では喉頭や気管支の痙攣、疲労感、焦燥感、記憶障害、うつ、幻覚、視覚障害が現れることもあります。
診断
血清検査でカルシウム、ビタミンD、パラトルモン(PTH)の濃度を測定します。原因特定のため腎機能や副甲状腺の評価、血中マグネシウムも確認します。
治療
症状がない軽度の場合は経過観察で改善することもありますが、症状がある場合やリスクが高い場合はカルシウム補充が基本です。投与量は出生週数や全身状態に合わせて医師が判断します。適切なカルシウム管理は骨形成障害や将来の骨折予防に重要です。
