男性に多発性硬化症(MS)が現れるサインと症状とは
多発性硬化症(MS)は、免疫系と神経系の両方を攻撃し、神経の保護被膜(ミエリン)が徐々に破壊される疾患です。被膜が失われると、脳と体の情報伝達が乱れ、さまざまな症状が現れます。男性でも発症し、早期に兆候を把握することが早期診断・治療への第一歩となります。
リスク要因
MSは男女ともに発症しますが、女性の方が約2倍多く罹ります。一方、サンフランシスコのメイヨークリニックとUCバークレー、カイザー・パーマネンテが共同で行った研究では、男性が子どもに遺伝させる確率がやや高いことが示唆されています。遺伝が唯一の原因ではありませんが、家族歴がある場合は注意が必要です。症状は主に20〜40歳の成人期に出始めます。
視力低下
視力に関する症状は非常に一般的です。視力のぼやけや二重視が起こりやすく、加齢と勘違いされることもあります。早期に視覚障害を感じたら、眼科や神経内科での検査が推奨されます。
しびれ・チクチク感
手足のしびれやチクチク感は、MSの初期症状としてよく報告されます。症状は一過性で、神経が圧迫されたと誤認されることもあります。また、首を回す、物を取ろうとする動作で電気ショック様の感覚が走ることもあります。症状が頻繁に現れ、日常生活に支障が出たら医師に相談しましょう。
麻痺(しびれ)
足や腕、手の動きが徐々に困難になる、あるいは急速に麻痺が進行するケースがあります。麻痺は四肢だけでなく、発話・嚥下・呼吸にも影響を及ぼすことがあります。
記憶障害
病状が進行すると、脳内の電気信号伝達が乱れ、短期記憶や集中力の低下が見られます。
勃起不全(ED)
男性患者の約75%が勃起不全を訴えます。感覚や性欲の低下が心理的ストレスを増大させ、MSの治療に影響を与えることがあります。EDはMSの薬剤が原因で起こることもあるため、担当医と治療方針を相談してください。アルプロスタジルやパパベリンなどの薬が効果的とされています。
その他の症状
- 排尿・排便コントロールの喪失
- 協調運動障害やバランス感覚の低下
- 筋肉の硬直や震え
- 全身の倦怠感や疲労感
これらの症状は個人差が大きく、症状が軽度でも生活の質に大きく影響します。疑わしい症状がある場合は、早めに神経内科での評価を受けることが重要です。
