頭蓋内圧が上昇する原因は何ですか?

脳を保護する頭蓋骨内部を「頭蓋」と呼びます。頭蓋内の圧力が正常範囲を超えて上昇すると「頭蓋内圧亢進(ICP上昇)」と呼ばれ、頭痛や視力障害、言語障害、最悪の場合は死亡に至ることがあります。ICP上昇の原因はさまざまです。本稿では代表的な原因を紹介します。

髄膜炎

髄膜炎は脳を覆う膜(髄膜)が炎症を起こす感染症です。炎症により膜が腫れ、頭蓋内圧が上昇します。米国国立衛生研究所(NIH)によると、ウイルス性髄膜炎が最も一般的で、子どもに多く見られます。多くは自然に回復しますが、細菌性髄膜炎は緊急の医療処置が必要で、放置すると重篤な障害や死亡につながります。

動脈瘤

動脈瘤は血管壁が弱くなり、膨らんだ部分ができる状態です。米国では約5%の人が脳動脈瘤を有するとされています。大きな動脈瘤や破裂した動脈瘤は頭蓋内圧を急激に上げ、破裂は生命に関わる緊急事態です。

脳炎

脳炎はウイルスなどによる脳実質の感染症で、髄膜炎とは異なります。虫刺されや汚染された食料・飲料、感染者との接触で罹患します。NIHは脳炎はまれで、特に乳幼児や高齢者に危険だと指摘しています。脳組織の腫れや血流増加により頭蓋内圧が上昇します。

硬膜下血腫

硬膜下血腫は頭部外傷により血液が脳表面(硬膜と脳の間)にたまる状態です。急性型は血液が急速に集まり、慢性型は時間をかけてゆっくりと蓄積します。血腫が頭蓋内圧を高め、いずれも緊急の治療が必要です。

脳卒中(出血性)

脳卒中は主に「虚血性」と「出血性」の二つに分かれます。虚血性は血栓が脳血流を遮断し、出血性は血管が破れて脳組織内に血液が漏れるものです。出血性脳卒中は血液が脳内にたまり、頭蓋内圧を上昇させます。

まとめ

頭蓋内圧の上昇は、感染症、血管異常、外傷など多岐にわたる原因で起こります。症状が疑われたら速やかに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

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