高齢者の耳からの分泌物の原因は?
年齢を重ねると、体の様々な部位と同様に耳も変化します。耳からの分泌物は、感染症や腫瘍が原因となることが多く、放置すると重篤な合併症を招く恐れがあります。
メルク老人医学マニュアルによれば、加齢に伴い耳の分泌液は減少し、軟骨が劣化して外耳道が狭くなることがあります。このような変化により、中耳炎や外耳炎、さらには腫瘍が起こりやすくなり、耳からの排液が見られることがあります。
中耳炎(Otitis Media)
中耳炎は主に細菌感染が原因で起こる中耳の炎症です。高齢者では、聴力低下、悪臭を伴う分泌物、発熱が典型的な症状です。
治療は、外耳道の洗浄で異物や膿を除去し、10日間の抗生物質投与が基本です。適切に治療すれば、ほとんどの高齢患者は完全に回復します。
外耳炎(External Otitis)
外耳炎、通称「スイマーズイヤー」は外耳の感染症で、主に水が閉じ込められた状態や、補聴器を深く挿入したことが原因です。
免疫低下や糖尿病を抱える高齢者は、外耳炎が重篤化しやすく、注意が必要です。症状は痛み、かゆみ、分泌物、腫脹などです。治療は抗生物質の投与が中心です。
腫瘍(Tumors)
良性・悪性を問わず、耳の腫瘍が分泌物の原因となります。中耳に腫瘍ができると中耳炎を併発し、排液が生じることがあります。
メルク老人医学マニュアルは、再発性の耳感染が見られる高齢者には腫瘍の検査を推奨しています。
