老人ホームにおける高齢者のうつ病

スクリーニング

米国老年医学会(AGS)の健康長寿基金は、老人ホームの入居者に対し、入居直後にうつ病のスクリーニングを実施し、その後も定期的に評価することを推奨しています。

リスク要因

ハートフォード高齢者看護研究所によると、うつ病リスクが高い高齢者は主に以下の7つのグループに分けられます。

  • 薬物・アルコール依存のある方
  • 慢性的な疾患や全身的な健康状態が悪い方
  • 配偶者を失った寡婦・寡夫
  • 社会的・心理的問題を抱える入居者
  • 認知症やせん妄の症状がある方
  • 孤独感や生活環境の変化に適応できない方
  • 身体的障害や機能低下がある方

症状と兆候

「高齢者老人ホーム入居者のうつ病に対する薬物治療」によれば、以下のような症状が見られることがあります。

  • せん妄や認知症の症状が現れる
  • 脳卒中や心筋梗塞などの疾患が原因でうつ状態になる
  • 精神病様症状(幻覚・妄想)
  • 食欲不振、興味・関心の喪失、睡眠障害(不眠)、涙もろさ、社会的引きこもり、自殺念慮など

対策・治療法

同報告書は、うつ病の高齢者の約70%が抗うつ薬で症状改善が期待できるとしています。薬物療法に加えて、以下の非薬物的アプローチも有効です。

  • 適度な運動
  • 社会的交流の促進
  • 心理療法(認知行動療法など)
  • スピリチュアル活動や趣味活動

予後

ハートフォード高齢者看護研究所のガイドラインによれば、個別に設計された支援計画を実施すれば、症状の軽減と安全性・機能の向上が期待でき、予後は良好です。

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