知的障害の評価ツールまとめ

知的障害の定義は、単に知能指数(IQ)だけでなく、日常生活動作(ADL)における機能制限も考慮します。ADL には、コミュニケーション、自己管理、社会的・学習的活動の遂行能力が含まれます。

Wechsler 系列

Wechsler Intelligence Scale for Children(WISC‑IV)

6歳から16歳11か月までの児童を対象に、個別で実施される知能検査です。所要時間は約90分~2時間で、専門資格を有する者が実施・採点します。全体IQ(FSIQ)と、言語理解、知覚推理、処理速度、作業記憶の4つの指標スコアが得られます。

Wechsler Adult Intelligence Scale(WAIS)

16歳から89歳までの成人を対象にした知能検査です。個別実施され、言語的能力と実行的能力の二側面から知能を評価します。神経心理学的評価の一部として、脳機能障害の有無を検討する際に利用されます。

Wechsler Preschool and Primary Scale of Intelligence(WPPSI‑III)

2歳6か月から7歳3か月までの幼児・小児を対象に実施します。WISC‑IV と年齢が重なる部分がありますが、全体IQ、実行IQ、処理速度のスコアが得られます。

スタンフォード・ビネット(Stanford‑Binet)

フランスのアルフレッド・ビネットが開発し、1916 年にスタンフォード大学のレオナルド・ターマンが改訂した知能尺度です。2歳から23歳までの認知能力を測定し、総合スコアが知能の最良推定とされます。言語的推論、数量的推論、抽象的視覚推論なども評価します。

Kaufman 系列

Kaufman Assessment Battery for Children‑II(K‑ABC‑II)

3歳から18歳までの子どもの認知発達を評価する臨床ツールです。実施時間は25〜55分で、情報の受容・処理様式を明らかにし、強みと弱みを把握できます。

Kaufman Adolescent and Adult Intelligence Test(KAIT)

11歳以上を対象に個別実施する一般知能検査です。流動性知能(文化・教育の影響を受けにくい問題解決能力)と結晶性知能(学習・経験によって蓄積された知識)を測定します。

これらの検査は、適切な資格を持つ専門家が実施し、結果は個別の支援計画や教育・福祉サービスの設計に活用されます。

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