フックワームの種類と感染のメカニズム
フックワームとは
ヒトのフックワーム感染は、土壌を介した感染が主で、主に Necator americanus と Ancylostoma duodenale の2種が原因です。フックワームは皮膚に侵入し、手足や腕などから体内へ入り込みます。まれに汚染された肉や水を摂取することで Ancylostoma duodenale が体内に入ることもあります。感染後の症状は軽度から重度までさまざまです。
Ancylostoma duodenale(アンクロストマ・デュオデナーレ)
この種はヒトだけでなく、犬や猫でも感染します。犬・猫におけるフックワームは A. caninum、A. braziliense、A. tubaeforme と呼ばれ、特に A. caninum はイヌ、A. braziliense と A. tubaeforme はネコに感染します。感染した糞便からヒトへも伝播し、特に裏庭で遊ぶ子どもがリスクが高いです。
生活史
- 感染動物の糞便に卵が排出され、約2日で孵化。
- 孵化した幼虫は糞便中または土壌で成長し、5〜10日で感染可能な第3期幼虫になる。
- この幼虫は最大4週間生存可能で、皮膚に接触すると侵入。
ヒトへの感染経路
幼虫が皮膚に侵入すると血流に乗って心臓へ、そこから肺へ移動します。咳により肺から排出された幼虫は飲み込まれ、腸へ到達して成虫へと成長します。成虫は小腸に数年から数十年生息し続けます。
Necator americanus(ネカトル・アメリカヌス)
生活史は A. duodenale とほぼ同様です。成虫雌は1日で最大10,000個の卵を産み、糞便を通じて次のサイクルが始まります。
感染症状
- 皮膚がかゆみを伴う発疹(幼虫が皮膚に侵入した部位)。
- 重度の場合、下痢、腹痛、体重減少、食欲不振、貧血。
- 慢性感染が続く子どもは成長障害や発達遅延のリスクがある。
治療法
医師は抗寄生虫薬を処方し、成虫を駆除します。主に使用される薬はアルベンダゾールやメベンダゾールです。治療後は糞便検査で卵の有無を確認し、再感染防止のために手洗い(爪の間まで)を徹底します。
