コレラは人体にどのような影響を及ぼすか
コレラは、ビブリオ・コレラ菌(Vibrio cholerae)が引き起こす急性の下痢性感染症です。小腸に侵入した菌は毒素を産生し、電解質と水分を大量に腸腔へ分泌させます。その結果、激しい水様性下痢が起こり、重度の脱水や電解質バランスの崩壊につながります。
コレラが人体に与える主な影響
1. ビブリオ・コレラ菌の摂取
汚染された水や食物を介して菌が体内に取り込まれ、胃を通過して小腸に到達します。
2. 小腸での定着と毒素産生
小腸粘膜に付着した菌はコレラ毒素を放出し、腸細胞表面の受容体に結合して一連のシグナルを引き起こし、膨大な量の水分と電解質が腸腔へ分泌されます。
3. 水様性下痢
腸細胞からの大量の水分・電解質分泌により、激しい水様性下痢が生じます。下痢が急速に進行すると、短時間で脱水と電解質異常が起こります。
4. 脱水・電解質バランスの乱れ
体液と電解質の喪失により、喉の渇き、倦怠感、筋肉痙攣、混乱などの症状が現れ、重症例ではショックや死に至ります。
5. その他の症状
嘔吐、腹痛、発熱などが伴うことがありますが、主症状は下痢と脱水です。
6. 免疫と保菌者
回復後の多くの人は免疫を獲得しますが、一部は無症状の保菌者となり、他者へ菌を拡散する可能性があります。
7. 治療法
脱水と電解質欠乏を補うことが最優先です。経口補水塩(ORS)や静脈点滴で速やかに補正し、必要に応じて抗生物質で感染を抑制します。
コレラは致死的になることもありますが、早期に適切な治療を行えば完治が可能です。
