耳が原因の痛みとは?
はじめに
耳科学(オトロジー)は、耳とその疾患を研究する学問です。「耳原性(otogenic)」とは、痛みや症状が耳そのものから発生していることを指します。耳は炎症や感染症などさまざまな原因で痛みを生じることがあります。耳原性の痛みを感じたら、原因を正確に診断し、適切な治療を受けるために医師の診察を受けることが重要です。
主な耳原性の痛みの原因
1. 耳痛(中耳炎・風邪によるもの)
風邪やインフルエンザに伴って起こる耳痛は最も一般的です。上気道の感染が中耳に波及し、軽度の痛みや不快感を引き起こします。
2. 前庭炎(ラビリンス炎)
上気道感染やウイルス感染が原因で、内耳の前庭(ラビリンス)が炎症を起こすことがあります。症状は耳の痛み、めまい、吐き気、嘔吐、発汗などで、BBC Health UKは「激しい船酔いに似ているが、はるかに重い」と表現しています。片側の聴力低下が起こることもあり、症状は通常1〜3週間続き、めまいは数か月続くことがあります。
3. 外耳道炎(スイマーズイヤー)
外耳道の炎症は、細菌や真菌の感染が主な原因です。水に長時間浸した状態が耳の防御機能を低下させ、俗に「スイマーズイヤー」と呼ばれます。症状は赤み、かゆみ、痛み、耳垢や膿の増加、耳閉塞感、軽度の難聴です。
治療法の概要
風邪やインフルエンザに伴う耳痛は通常、自然に回復します。細菌感染が疑われる場合は、医師が抗生物質を処方します。前庭炎は初期に安静と嘔吐止めの薬(経直腸投与や注射)で対処し、後期には経口の制吐薬を使用します。外耳道炎の場合は、耳垢の除去や培養検査で原因菌を特定し、適切な耳滴や抗生物質で治療します。
