原因

末梢前庭症候群の原因は多くの場合不明ですが、外傷や不安、極端な高温、血液循環不全、心疾患などが関与すると考えられています。また、甲状腺機能低下症との関連が示唆されているため、血液検査で甲状腺ホルモンを確認することが推奨されます。

症状

  • 急速な眼球振盪(ヌッパン)
  • バランス感覚の喪失や転倒
  • 頭部の傾き(片側への傾斜)
  • 協調運動障害や軽度の麻痺
  • 嘔吐や外耳・中耳の腫脹が見られることもあります

治療

治療は主に対症療法です。嘔吐がある場合は点滴による静脈補液が必要です。混乱や不安が強い場合は鎮静剤を使用し、状況に応じてステロイド投与が検討されます。細菌感染が疑われる場合は抗生物質が処方されます。

予後

多くのケースで予後は良好です。症状は発症後2〜3日で徐々に改善し、数日以内に回復することが一般的です。ただし、中枢性の耳炎や脳障害が伴う場合は回復に時間がかかります。

留意点

大型犬や中型犬に多く見られますが、特定の品種に限定されません。混合犬種や純血種でも発症します。症状は数時間以内に急速に出現し、通常は進行せず安定します。