抗生物質の使用
抗生物質は細菌を殺すか増殖を抑えることで細菌感染症を治療します。ただし、ウイルスや真菌による風邪・インフルエンザなどには効果がありません。処方された用量・期間は必ず守り、症状が改善しても途中で中止しないことが重要です。
ペニシリン系抗生物質
耳の感染症に頻繁に用いられるペニシリン系薬は、アモキシシリンとアモキシシリン+クラブラン酸カリウム(商品名:オーグメンチン)です。アモキシシリンは中耳炎の第一選択薬として広く処方され、オーグメンチンはβ-ラクタマーゼ阻害剤を加えることで耐性菌にも効果があります。これらは膀胱炎、肺炎、淋病、E. coli感染、サルモネラ感染などにも使用されます。
スルホンアミド系抗生物質
スルホンアミド系では、バクトリム(Bactrim)やセプトラ(Septra)が耳感染症に用いられます。これらはペニシリンにアレルギーがある小児に特に処方されます。ガントリシン(Gantrisin)は酢酸スルフィソキサゾールの製剤で、ペニシリンやエリスロマイシンと併用し、慢性・再発性中耳炎の予防に使われます。
セフェム系抗生物質
セフェム系薬としては、セクロール(Ceclor)、セフティン(Ceftin)、セフジル(Cefzil)、バンティン(Vantin)、スプラックス(Suprax)、ロラビッド(Lorabid)などがあります。特にセクロールは最も使用頻度が高く、鼻・喉・呼吸器・尿路・皮膚の細菌感染、喉の炎症や肺炎、扁桃炎の治療にも用いられます。
併用型抗生物質
ピディアゾール(Pediazole)はエリスロマイシンとスルフィソキサゾールの合剤で、ペニシリンアレルギーの子どもに使用されます。バクトリムやセプトラと同様に、中耳炎の症状を24〜48時間で改善させることが期待されます。
