概要

メニエール病は内耳の障害で、回転性めまい、耳鳴り、間欠的な難聴、耳の圧迫感が繰り返し現れます。症状は数分から数時間続くことがあり、重度の場合は2〜4時間続くこともあります。全人口の約0.2%(千人に2人)に発症するとされています。

名称の由来

フランス人耳鼻咽喉科医、プロスパー・メニエール(Prosper Ménière)は、1860年に内耳の異常が本症状の原因であると提唱し、1861年にその論文を発表しました。彼の名前にちなんで本疾患は「メニエール病」と呼ばれます。

歴史的経緯

メニエールの論文発表後も、当初は症候群が曖昧で、さまざまなめまい疾患と混同されていました。1972年、米国耳鼻咽喉科学会(American Academy of Otolaryngology)が正式に「メニエール病」の定義と診断・治療指針を策定しました。さらに、1981年にはメニエール病の研究と情報普及を目的とした「プロスパー・メニエール学会」が設立されました。

原因

研究により、内耳のリンパ液が過剰に貯留すること(内リンパ水腫)が直接的な原因であることが分かっていますが、なぜ液体がたまるのかは未解明です。

治療法

現在推奨されている治療は、食事療法(塩分制限)や利尿薬による体内の余分な水分の除去、症状が重い場合は手術療法などがあります。患者さんの症状や生活状況に合わせて、個別に治療方針が決定されます。