メニエール病の治療法
メニエール病は内耳の障害で、めまい発作と徐々に進行する難聴を引き起こします。内リンパ液の排出経路が拡張し、内リンパ圧が上昇することが原因とされています。通常は片耳に限局し、薬物療法と外科的治療が選択肢となります。
薬物療法
メニエール病の薬物治療の主な目的は内耳の圧力を下げ、症状の進行を抑えることです。
ウイルス感染が関与していると考えられる例では、抗ヘルペス薬のアシクロビルが有効とされています。病初期に使用すればウイルスの活動を抑え、病勢の進行を遅らせますが、既に失われた聴力は回復しません。
アシクロビルを長期的に服用することで、潜伏しているヘルペスウイルスの再活性化を防ぎ、さらなる内耳障害を予防できる可能性があります。
その他、抗コリン薬、抗ヒスタミン薬、利尿剤、ステロイドなどが内耳圧上昇に対して用いられます。ジアゼパム(バリウム)は前庭系を鎮静させ、めまいを軽減する効果があります。
外科的治療
薬物療法で十分な効果が得られない場合、外科手術が検討されます。手術は最終手段とされ、対象耳の平衡感覚が永久に失われるリスクがあります。
- ラビリントミー(内耳破壊術):ゲンタマイシンなどの化学薬剤を耳内に注入し、前庭器官を破壊してめまいを抑制します。
- 前庭神経切断術:前庭感覚を脳へ伝える神経を切断し、めまいを除去します。反対側の耳の平衡感覚には影響しませんが、聴力低下は防げません。
- 内リンパ嚢減圧術:内リンパ嚢の圧力を一時的に軽減し、短期間のめまい発作を減少させます。ただし、長期的なめまいの予後や聴力には効果が限定的です。
