突然の難聴—知っておくべきポイント
突然の難聴とは
突然の難聴(Sudden Hearing Loss, SHL)は、数時間から数日間の短期間で聞こえが急激に低下する状態です。片耳だけで起こることも、両耳に及ぶこともあります。回復は一時的な場合もあれば、永久的になることもあります。
主な原因
原因ははっきりしないことが多いですが、以下のような要因が関与していると考えられています。
- ウイルス感染(おたふく風邪、はしか、水痘など)
- 細菌感染(髄膜炎、梅毒など)
- 頭部外傷
- 騒音性外傷(大音量への長時間曝露)
- メニエール病などの内耳疾患
- 自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス、関節リウマチなど)
- 特定の薬剤(化学療法薬、抗生物質など)
- 血管障害(脳卒中、耳への血栓など)
症状
最も顕著な症状は「急に聞こえが悪くなる」ことです。その他に以下の症状が現れることがあります。
- 耳鳴り(ティンティティング)
- 耳の痛み
- めまい(ヴァーティゴ)
- 吐き気・嘔吐
診断方法
診断は問診・耳の視診に加え、聴力検査を行います。必要に応じてMRIやCTなどの画像検査が実施されることもあります。
治療法
原因に応じて治療方針が変わります。一般的には以下のようなアプローチが取られます。
- ステロイド投与(炎症抑制)
- 抗ウイルス薬の投与
- 原因疾患に対する特異的治療
- 重症例では外科手術
予後
予後は原因と聴力低下の程度に左右されます。早期に治療を開始すれば回復するケースもありますが、永久的な難聴になることもあります。
予防策
確実な予防法はありませんが、リスクを下げるために次のことが推奨されます。
- 大音量の環境を避ける
- 騒音下では耳栓やイヤーマフを使用する
- ワクチン接種でウイルス・細菌感染を予防する
- 自己免疫疾患や血管障害のリスク管理を行う
突然の難聴が起きたら
突然聞こえが悪くなったと感じたら、できるだけ早く耳鼻科を受診してください。早期診断・治療が聴力回復の可能性を高めます。
